褒めること・褒められること


在宅ワークを始めたとき、最初に取り組んだのがライティングでした。たくさん仕事があったからですが、子供のころから本を読むのが好きだったことや、ブログなどもやっていたりしたので、取り組みやすいと言うのも理由でした。

それまで十数年、中小企業でシステム担当をしていたため、PCの選定から設定、ホームページの作成・運営、システムの導入など幅広くやってきましたが、その時々で必要なことを見よう見まねでやってきたので、逆に「これ」と言った売りもなく、クラウドソーシングで仕事を探していて「自分にもできそう」と思える仕事はそれほど多くはありませんでした。法学部出身で法律事務所に勤めていたこともあるので、「その知識を活かせれば…」とも思ったのですが、それだけにこだわっていてはすぐに仕事がなくなってしまいます。そんな時「これならできそう」と思って始めたのが「アドセンスブログ」の記事作成。当時はそんなこともわからず「読者に役に立つ情報の提供」「継続」と言う言葉に惹かれて始めたのですが、最初のクライアントさんはとてもよく褒めてくださる方でした。このことは私にとってとても幸運なことで、この出会いがあったから今も在宅ワークを続けていられると思っています。

たぶん在宅ワークと言うのは、いろんな仕事をたくさんこなすことから始めて、徐々にお声をかけていただけるようになるのだと思うのですが、私は最初から「継続してできる仕事」を探していました。性格的に信頼できる方と長くお仕事をできればと思ったのと、いくらクラウドソーシングでも常に仕事を探していなければならないのは時間の無駄のように感じたからです。今にして思えばとんでもない考え違いだと思いますが、当時はそんな風に思っていたのです。

その頃の私は、午前中は記事を書き、午後からはレシート打ちの仕事をして「毎日することがある」と言う状態に満足していました。冷静に考えると、ほぼ1日かけて数百円にしかならないので「とてもじゃないけどやっていけない」わけですが、暇だと良いことは頭に浮かばず気持ちが滅入ってしまうので、することがあるだけでもありがたかったんですね。

で、そのうち、「もうちょっとできるんじゃ?」と思って同じ種類の記事作成の仕事を始めたのですが、これが大失敗。募集の文面がまったく同じだったので、同じようなお仕事だと思っていたら、仕事は同じでもクライアントさんによってはやりやすかったりやりづらかったりすると言うことを身をもって経験しました。早い段階で気づくことができて、今はとても良かったと思っています。

今にして思えば、2番目のクライアントさんとは相性が悪かっただけだと思いますが、とにかく指示内容が分かりづらく、納品しても返事はあまりなく、一方的に言い分ばかりを言ってこられると言う印象が強かったですね。

最初のクライアントさんは、毎日納品すると、すぐにお返事があるだけでなく、必ず感想を書いてくださいました。中でもうれしかったのは「素養がある」と言っていただいたこと。自分が一生懸命書いたところには必ず気づいて褒めてくださるので、「また頑張ろう」と言う気持ちになったことを覚えています。やっぱり「認めてもらう」「褒められる」ってモチベーションがアップしますよね。

その後、偶然にもディレクターの仕事をいただけるようになったのですが、この経験はディレクター業務にもとても役立っていると思います。ライターさんには主婦の方も多いですが、自分も含め、主婦って「褒められる」ことが少ない気がするので、良いところはなるべく「褒めて」気分よくお仕事していただければと思っています。いくらお仕事でも辛いことばっかりより、「頑張ったら認めてもらえる」って言うのが大事だと思うので。

私にとって「褒める」と言えば真っ先に思い出すのは「あなたに褒められたくて」と言う高倉健さんのエッセイ集のタイトルです。同じ北九州の出身で父に近い年齢なこともあって高倉健さんはもともと大好きな俳優さんなのですが、このタイトルを見た瞬間「素敵なタイトルだな」と思ったのを覚えています。人間ってやっぱり誰かに認めて・褒めてもらいたいですよね。

文化勲章受賞時のコメントで「一生懸命やっているとちゃんとみてもらえるんだなと」と述べていた健さん。必ずしも誰でもそうできるわけではないとも思いますが、それでも「頑張ったものが報われる」と言うのはやっぱり大事だと思うんですね。そうであるべきだし、そうしたいとも思います。

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